「続けられる勉強計画」とは?実例とともに3つのポイントを解説!

みなさんこんにちは!ライターの庄司です。

突然ですが、みなさんは勉強をするとき計画を立てていますか?また、立てた計画を頓挫させずに続けられていますか?特に独学で語学を勉強している人は「計画を立てても勉強を続けられない」「そもそも計画が立てられない」という悩みを抱えやすいのではないでしょうか?

そこで今回は、計画を立てるときのポイントとおすすめの計画の立て方を、私が実際に立てた計画を使いながら詳しく説明していきます!

続けられる勉強計画のポイントとは?

まず、計画を立てるときのポイントを大きく3つ紹介します!

  1. ゴールをクリアに
  2. 計画は超具体的に、日常生活レベルまで落とし込む
  3. 無理のない範囲で考える

1つ目の「ゴールをクリアに」は前回の記事でも書いたように語学学習を習慣化する際の鍵にもなります。例えば「英語でネイティブレベルになる」を目標にしたとしても、何を基準にネイティブレベルなのか分かりませんし、具体的にいつまでにどんな状態になっているかイメージしにくいです。

そこで、目標を立てるときには「到達レベル」「期限」「実現可能性」を意識することが大切です。その際に役立つのが「検定試験」です。検定試験の場合、開催時期が決まっていたり、HPや教材などに各級のレベルの具体的な説明が書いていたりするので目標を立てやすいです。

では、先ほど例に挙げた「英語でネイティブレベルになる」をより具体的な目標に変えてみましょう。

  • 到達レベル:ネイティブレベル = 英検1級 (大学上級程度)
  • カギは英語の知識のみでなく、相手に伝える発信力と対応力
  • 世界で活躍できる人材の英語力を証明 (英検HPより)
  • 期限:10月10日 (第2回検定 本会場日程)
  • 実現可能性:既に準1級を取得しているので十分合格の可能性がある

いかがでしょう?「英語でネイティブレベルになる」よりも「10月までに英検1級レベルになる」の方がゴールがクリアになっていますよね。また、現状のレベルをもとに実現可能性を考えることでその目標に現実味が帯びてきます。ちなみに実現可能性を考えるときは、合格した方のブログや公式HPにある体験記などを参考にしてみるのもおすすめです。そして、これは英語だけでなく他の言語にも言えることなので、ぜひみなさんが勉強されている語学に置き換えて考えてみてください!

続いて2つ目の「計画は超具体的に、日常生活レベルまで落とし込む」です。やっぱり計画を立てたけど実行できなかったというのはすごくもったいないですよね。私が思うに、実行する上で大切なのが「いかに普段の生活にその計画を反映できるか」。つまり、日々やることを明確にするだけではなく、どの時間にどれくらいやるのかまでをイメージしておくのが大切だということです。これに関しては後ほど例を踏まえながら詳しく説明していきます!

そして3つ目が「無理のない範囲で考える」。これが私的に非常に大事なポイントです!無理をしすぎて予定を詰め込んでしまうと気持ちの余裕がなくなったり、予定通りにできなかったときにその遅れを取り戻すことが大変になったりしてしまいます。

例えば普段の勉強時間が0、かつフルタイムで働く社会人がいきなり「毎日絶対に3時間勉強するぞ」と意気込んでも、本当に毎日3時間取れるか分かりませんよね。もし取れたとしても仕事でへとへとになっていて勉強に集中できないかもしれません。

ですから、今の生活を踏まえ無理のない範囲で、1日や1週間にどれくらい勉強ができるかを考えるようにしましょう。無理しすぎて体調を崩してしまったら元も子もないので…!

Step 1:目標から逆算しよう

さて、いよいよ計画を立てる段階に入っていきます!ここからは実際に私が立てた計画をもとに説明していきますね。私の目標は「10/17のTOPIK (韓国語能力試験) で6級に合格する」です。

この段階で考えることは7つあります。多い!と思うかもしれませんが、ここを丁寧にすることでStep 2以降がとても楽になるのでじっくり考えていきましょう!

  1. 検定や試験までどれくらいあるのか
  2. どの時点でどのレベルになっていればいいのか
  3. そのレベルになるにはどんな教材が適しているのか
  4. 教材を終わらせるためには1日 or 1週間でどれくらい進めればいいのか
  5. それはどれくらいの時間で終わるのか
  6. 本当にその時間を確保できるのか
  7. 無理をしていないか

また、全体を通して「最初に全体観把握」と「単純計算で逆算」が超重要ポイントになっているので、これらを頭の片隅に置きながら読み進めてもらえると…!

■1&2. 検定や試験までどれくらいあるのか, どの時点でどのレベルになっていればいいのか

先述の通り、私は10/17の試験を受けるので約半年の時間があります。ちなみに現在は、3~4級のレベル (120~189点) にいるので目標の6級 (230点以上) に合格するにはあと41~110点が必要な状況です。また今回は3級レベルぎりぎり (120点) にいる仮定して話を進めていきますね。

ここで私の頭の中を覗いてみます。

  • 6ヶ月で3級 (120点~) → 4級 (150点~) → 5級 (190点~) → 6級 (230点~)という感じでレベル上げるのか
  • とりあえず、1級上げるのにそれぞれ2ヶ月くらいかかると考えて計画を立ててみよう
  • 4~5月:3級 → 4級
    6~7月:4級 → 5級
    8~9月:5級 → 6級
    10月:総復習

  • まあ半年あれば何とかなるだろう!とりあえず頑張ろう!

本当にこんな具合ですね(笑) 逆算するときはまず一旦全体観を把握するために単純計算で考えるのがいいです。上記の場合だと「1級上げるのにそれぞれ2ヶ月」の部分ですね。これがもし、計画を進めるうちに「1+2+3ヶ月」や「1+1+4ヶ月」の方がいいかも?と思っても大丈夫です!あくまで「中長期の流れをイメージするため」に考えているので、途中経過で計画を変えることに問題はありません。

■3. そのレベルになるにはどんな教材が適しているのか

試験までの流れをざっくり把握したところで、次は教材選びです。すでに使う教材が決まっている人はこの部分は飛ばしてOKです!

教材選びは、ズバリ先駆者を参考にしましょう!すでに自分が目標としている級に合格している人の実体験は非常に参考になります。私は「~合格におすすめの教材○選!」というようなブログをいくつか見て目星を付け、書店に行って自分のタイプに合うものを購入していました。

この「自分のタイプ」というのは本当に人それぞれです。例えばこんな感じです。

  • 本の文字はできるだけ少ない方がいい
  • 解説がたっぷり書いてある方がいい
  • 音声が付いている方がいい
  • 机に向かう感じのものよりラフにできる方がいい

そしてこれらに優先順位をつけることで、すべての条件を満たしていなくてもより自分に合ったものを選ぶことができます。

私の場合、以前文法書を選ぶときは「解説が多い方が嬉しい!分厚い本が好き!」と思っていましたが、最近は「とりあえず例文をたくさん覚えたい!薄めの本がいいな!」という風になっています(笑)

恐らくみなさん自身、これまでの語学学習の中で自分が使い慣れた教材の雰囲気や自分の勉強スタイルがあると思います。だからこそ、おすすめの教材をただ買うのではなく「本当にこれは最後までできるかな?」と一度立ち止まって考えてみましょう。ちなみに書店に立ち寄るのが難しいときは、Amazonの試し読みがおすすめです!

■4. 教材を終わらせるためには約何日かかるのか

教材が決まったら、いよいよ具体的な計画を立てていきます!先ほどと同様、私の頭の中を覗いてみましょう。

試験まであと6ヶ月か。まだ中級の単語帳と上級の単語帳・文法書が残ってるなあ
一番時間がかかるのはたぶん上級の文法書だな
とりあえず上級の文法書の計画を立てよう

はい!一旦ここまでです(笑) 一気に文法も単語も考えると頭がパンクしてしまうので、いつも分けて考えています(笑) 今回は「文法書」「単語帳」それぞれの計画を見ていきます。

まずは文法書。再び頭の中を覗いてみましょう。ちなみに私が現在使用しているのは「絵で学ぶ上級への韓国語文法」です。

  • 文法項目が84個で、補足説明が25個か (目次を確認)
  • 仮に1日1項目すれば、文法項目は84日で終わる
  • 試験まで180日くらいだから、週1で休んでも余裕で間に合うな
  • 補足説明も2日あれば終わるかな。見開き5分くらいで終わりそうだし

ここでも、Step 1-1, 2と同様に「最初に全体観把握」と「単純計算で逆算」がポイントなっていることに気づきましたか?また、毎週日曜日は「予備日」として新しいことは全く勉強しない日にしているので、週1の休みがあっても大丈夫かどうかは必ず確認しています。

続いて単語帳のものも見てみましょう!使用しているのは「キクタン韓国語中級編」です。

  • 1日16語、8週間 (56日) の構成か (目次を確認)
  • 上級編 (70日構成) も後々やらないといけないから、56日かかるのはちょっと微妙かも…
  • これまで勉強してきた感じだと、1日2日分 (32語) でもいけそうだよな
  • 例文もしっかり確認すると考えたらそれくらいが妥当っぽい

私は、語学学習において文法よりも単語を重視しているので、できるだけ単語帳の1周目をはやく終わらせ、2周目3周目と繰り返し勉強したいと思っていました。そのため、テキストの推奨ペースよりも少し負荷をかけた1日2日分という計画にしました。

このようにテキストが推奨しているペースがある場合は、自分の計画に合っているか (少ない or 多い) を確認するのも大切になってきます。

■5&6. それはどれくらいの時間で終わるのか, 本当にその時間を確保できるのか

教材を1冊終わらせるために必要な日数と1日の分量を考えたら、次はその1日の分量をこなすのにどれくらい時間がかかるかを考えます。

これは実際にやってみて時間を計るのがおすすめです!私の場合、文法書の1項目は約30分、単語帳は32語で約20分かかりました。約1時間ですね。

次に考えるのが「その時間を確保できるか」ということです。私は現在、大学の授業が週に2コマだけ、ライターの仕事や他の予定などを踏まえても、この「1時間」は十分に取れる時間だと思いました。

また、冒頭で説明した通り「計画は超具体的に、日常生活レベルまで落とし込む」ことが重要です。そこで画像にのように「カレンダーに予定を入れてシミュレーションしてみる」のがおすすめです!です (ここは私の例ではありません)。

「この時間は勉強するぞ!」という時間をあらかじめブロックしておくことで、より計画を日々の生活になじませることができます。

■7.無理をしていないか

カレンダーでシミュレーションしたら、最後は「無理のない計画か」を確認します。1日の分量もそうですし、週の勉強時間なども無理のないものかどうか考えましょう。

例えば、「予定を詰め詰めにして休む時間が全くない」「分量が多すぎて次の日に持ち越してしまう」などがシミュレーションの時点で発覚したら、それは修正したほうがいいです。

なぜなら、自分の生活にフィットしていない状態で続けてしまうと日に日にしんどくなり、しまいには勉強をするのが嫌になって計画が頓挫してしまうことが多いからです。

私も以前はそうしてしまって勉強が続かないことも多かったのですが、余裕を持って計画を立てるようになってからは毎日続けられるようになりました。先述した「予備日」はまさにその例ですね。毎週日曜日に新しい勉強の予定を入れないことで、その週全体の振り返りをしたり、遅れがあればそれを取り戻したりしています。

心身の健康が第一なので、本当に無理はしないでください!

Step 2:とりあえず計画通りにやってみよう

さて、長かったStep 1が終わりましたね(笑) Step 2は、いよいよその計画を実行していく段階です!

できるだけカレンダーに入れた予定を意識しながら生活します。そして、1日を過ごしてみて入れた予定と違うところがあれば書き換えておきます (追加すると見づらくなるため)。そうすると後々計画を振り返りやすくなります。

この生活をまず1週間して様子を見てみます。お試し期間のイメージですね。

Step 3:計画を振り返り、立て直そう

1週間のお試し期間が終わったら、その期間を振り返ります。計画通りにできた場合もそうでない場合も、まずはその理由を考えましょう。観点には分量や時間などがあると思います。

▼計画通りにできた場合

  • 予定通りの時間が取れ、分量も適切だった → そのまま続ける
  • 予定通りの時間が取れたが、分量が少なすぎた → 分量を増やす
  • たまたま予定以上の時間が取れたが、分量がちょうどだった → 分量を減らす

▼計画通りにできなかった場合

  • 予定通りの時間は取れたが、分量が多かった → 分量を減らす
  • そもそも時間が全く取れず、全くできなかった → 分量を減らし、もう一度シミュレーション

このように「なぜそうなったのか」を考えることで次の計画に活かすことができます。分量の確認をしてからカレンダーでのシミュレーションをしていますが、もちろん完璧なものではありません。だからこそ1週間の様子を見て自分の生活にフィットするように調整していくことが大切です。

そして最後に、振り返りをもとに再び計画を立てましょう。矢印の先に次の対応をざっくりと書いてみましたが、あくまでも一例なのでぜひご自身で考えてみてください!ここでも「無理のない範囲で計画を立てる」ことを忘れずに!

まとめ

今回は計画を立てるときのポイントを3つ、そして3ステップの計画の立て方を紹介してきました。最後にもう一度おさらいしておきましょう!

▼計画を立てるときのポイント

  1. ゴールをクリアに
  2. 計画は超具体的に、日常生活レベルまで落とし込む
  3. 無理のない範囲で考える

▼計画の立て方

  • Step1:目標から逆算しよう
  • Step2:とりあえず計画通りにやってみよう
  • Step3:計画を振り返り、立て直そう

最後になりますが、実際にやってみて計画を変えていくことは全然悪いことではありません!自分の生活に合っていない計画でやり続けると想像以上に疲れたり、勉強が嫌になったりしてしまうからです。

だからこそみなさんも、無理のない範囲で計画を立て、自分を大切にしながら日々の勉強を続けてください…!