無理しない継続術。実は「続く」って嬉しいから

突然ですが、あなたの「今年の目標」は何ですか?

ちなみにわたしの目標は、①貯金 ②肌をキレイにする ③早寝早起き朝ごはんの3つです。

ではその進捗状況はというと、4月現在、な〜んにも達成できていていません。と言うより、毎年お正月に張り切って目標を立てるものの、達成できた試しがありません。

先月いくら使ったのかは大体しかわからないし、化粧水もそこそこにベッドに倒れこむこともしばしば。早寝はできても早起きはできないことの方が多いです。

よくよく考えると、 わたしの目標を達成するのに欠かせないのは「継続すること」 。毎月の収支を把握して貯金用の口座にお金を振り込んだり、毎日化粧水と乳液を塗ったりし続けなければ、ゴールは遠のいてゆくばかりです。

そこで、この記事では「どうして続かないのだろう?」という視点で習慣化について考えてみました。

すると、案外習慣化は簡単で、誰にでもできることかもしれないと思えてきたのです。

逆に続かない私たちでも続いていることは…?

どうすれば物事を継続できるのかを考える前に、まずは逆転の発想をしてみましょう。「何もかも全く続かない私たちが、それでも続けられていること」を考えるのです。

電車の中でTwitterをチェックする、寝る前にYouTubeを観る、オンラインゲームのログインボーナスをゲットする、煙草を吸う、お気に入りの漫画の新刊を読む、晩酌をする、などなど、挙げてみればキリがありません。それでも心当たりがない人は、では食事や睡眠、歯磨きはどうでしょうか?

誰でも何かしら「継続」している

きっと意識していないだけで、誰でも何かしら「継続していること」があるはずです。そして、その「続かない私たちでも続いていること」の中には、継続のためのヒントが隠れています。「どうして継続が苦手な私たちが、これらは続けられるのだろう?」と考えてみてください。

どうして続いている?

例えば、Twitter や YouTube を毎日開くことができるのは、手軽だから。スマートフォンを取り出してワンタップで起動するだけだからです。ログインボーナスは、ログインするだけでアイテムやコインをゲットできてお得だから。煙草や晩酌は、リラックスできるから。新刊は続きが気になってワクワクするから。食事や睡眠は生命の維持のためにどうしても必要ですし、歯磨きはしないと不愉快です。

こう考えてみると、 手軽さや好奇心、達成感や危機感など、私たちが無意識にできている「継続」の要因 が見えてきました。

継続させるための3つのポイント

さて、ここまでの話を踏まえると、どうやら「継続」には以下の3つのポイントがありそうです。

  1. 必要な道具は手の届きやすい場所に置いておく
  2. 「頑張らなくていい」小さな目標を設定する
  3. ご褒美制度 / ペナルティ制度を導入する

それぞれ順番に考えていきましょう。

①必要な「道具」に注目する

普段馴染みのない行動をするのは何かと気が重い。ならば行動までの工程を減らしてしまいましょう。

ヨガをするときに「ヨガマットを寝室まで取りに行って着替えて……」は面倒でも、「リビングに置いてあるヨガマットを取り出すだけ、入浴前にするので着替えない」と決めると、少しハードルが下がります。工程自体を負担に感じない人は、道具のデザインや質にこだわって、使うたびにテンションが上がるようにしておくのも良いでしょう。

②目標は「100万円」でも、倒すべきは「100円のジュース」

何か新しいことを始める時に注意してほしいのが「大きな目標“だけ”を立てる」こと。例えば「100万円貯める」とか「英語を喋れるようになる」といったものですね。もちろん大きな目標を掲げるのは素晴らしいことですが、そこには落とし穴があるのです。

大きな目標は、達成するのに時間がかかります。ですから、大きな目標“だけ”を立ててしまうと、なかなか達成感が得られず、モチベーションが落ちてしまいかねません。

千里の道も一歩から。まずは「ジュースを1本我慢する」、「英単語をのテキストを開く」など、あまり頑張らなくてもできそうな小さな習慣・目標を立てましょう。それらを少しずつクリアすることで、達成感を積み重ねることができます。

さらに思い返してみると、続かない私たちにもできていたのは、頑張らなくても無意識レベルでできる行動。「筋トレ」や「読書」などの漠然とした項目も、結局何をすれば良いのか迷ってしまい、続きにくくなります。「この動画を見ながら腹筋する」や「〇〇が書いた『△△』を読む」と、具体的な項目を設定するのがおすすめです。

ちなみに、行動科学の分野では行動が定着するかどうかを3日・3週間・3か月で測る『3の法則』があります。まずは小さな行動を3日間続けてみて、それが可能だったら次は3週間、3か月続けてみる……といった具合です。3日間続かなかったのなら、そのやり方が自分に合っていない証拠なので、柔軟に見直す機会にしてください。

参考記事:
2018年こそ脱三日坊主!行動習慣コンサルタントに聞く「継続」のコツ

③アメとムチで自分を作る

モチベーション管理に不安を感じる人は、ご褒美制度やペナルティ制度を設けておくのもひとつの手です。「1週間続いたらタピオカドリンクを飲む」や「3日坊主になったら友人に食事をおごる」など、なんでも構いません。テンションが上がるもの、奮い起つものを仕掛けて、メリハリをつけて楽しんで続けましょう。

継続すると自信がつく

「石の上にも三年」、「継続は力なり」ということわざがあるように、「続けること」には大きな力があります。それは「好循環を生み出して自信をつける」力です。

例えば、TOEICで高いスコアを取るために英語の勉強をするとしましょう。

継続できない状況だと「勉強が続かない→問題が解けない→テンションが下がる→楽しくない→勉強をしない→問題が解けない……」といった悪循環が生まれます。

しかし、一念発起して少しずつでも勉強を継続すれば「継続する→わかる単語や解ける問題が少しずつ増える→テンションが上がる→楽しい→勉強を続ける→より多くの問題が解ける……」といった好循環を生み出すことができる。一度良いサイクルに入ってしまえば儲けものです。寝る前のYouTubeやログインボーナスくらい、頑張らなくても自然に継続できる / したくなるような状況が整うのですから。

さらに、「英語の勉強を継続できた」という実績は、他のことに取り組むときの自信にもなります。ここでまた「英語学習が継続できた→自信がつく→新しいことの継続にも挑戦する→また自信がつく……」という、新たな好循環が生まれるのです。

まとめ

「続かない」私たちも、何も続けていないわけじゃない。何気なく送っている日常生活に目を凝らしてみれば、自分に合った継続の方法がきっと見つかるはずです。

頑張りすぎず楽をするところは徹底的に楽をして、新たな自分や自信を手に入れるために、ぜひ一緒に頑張りましょう!