現役Webライターが伝授する!習慣のエンジンを駆動させるタスク管理術

パソコンでタスク管理をする様子

「新しいことを始めてみたけれど、結局三日坊主で終わってしまった」
「習慣が続かない自分に嫌気が差す」

新しいチャレンジをはじめるとき、誰もが一度はこういう悩みを抱えたことはあるのでは?私は現役フリーランスのWebライターとして、毎月3500文字程度の記事を2〜30本ほど執筆しています。これは書くのが好きだから、仕事で納期があるという側面もありますが、実は習慣化のスキルでこなせている面がほとんどです。

本記事では、私が実際に日々使っているタスク管理術をお伝えしつつ、そもそも習慣化とは?習慣化とタスク管理の関連性などについて解説します。

最初から完ぺきに習慣化できる人はいない

習慣化できている人とできていない人

習慣化って難しいですよね。筆者も新しいことにチャレンジするとき、三日坊主になって凹んだ経験があります。まず、習慣化に関する思い込みについてお話ししたいと思います。

 「優秀な人は皆すぐに習慣をものにして、あっという間に目標を達成している」 

これは大きな誤解です。優秀な人も、最初のチャレンジでは必ずつまづいています。成功者の今を見ても、そこに習慣化のヒントはありません。

まず習慣化で大切なことは、「習慣化は最初からうまくいかない」という前提に立つことです。三日坊主になって当然、サボって当然、習慣が終わって当然。

完ぺきに習慣をこなそうとするとストレスになり、習慣自体が苦痛になってしまいます。

習慣化がうまくいかなくなる原因

頭を抱えている女性

前提として、「習慣化は最初からうまくいかない」という認識を持つ重要性についてお話ししました。実はこれ以外にも習慣化を妨げる原因があります。それをいくつかご紹介します。

気合いに頼りすぎている

もっともやりがちなのが「根性論」です。新しいことをはじめるのは人間にとって大きなストレスです。人の習性にホメオスタシス(恒常性)と呼ばれるものがあります。これは、変化を拒み一定の状況を維持しようとする反応です。つまり、「毎日2時間筋トレをするんだ」といい聞かせても、「なんであえて筋トレするの?今が楽なんだからいいじゃん」となるわけです。現状維持を意志だけで変えることは難しいのです。

目的が明確になっていない

意志ではなく、確固たる目的そして時間があって、はじめて人はチャレンジをしようと重い腰を上げます。目的が明確になっていなければ日常生活で優先度は低いままです。

そもそも時間が確保できていない

目的もあるけど、そもそも新しいことにチャレンジする時間がない、または家に帰ってきてヘトヘトで頭が働かないという状況では、習慣は長続きしないでしょう。時間はたっぷりあるはずなのに、まったく行動を起こせていないということも起こりえます。これを防ぐには、後述する自分の行動を記録して本当にやれているのか、無駄な時間を過ごしていないかを把握する必要があります。

習慣化とタスク管理の関係性

タスクを管理している女性

ここから本題に入ります。この記事ではタスク管理についてお話しするつもりですが、今記事を読んでいる人は「習慣化とタスク管理になんの関係があるの?」と疑問を持っているかもしれません。しかし、習慣化とタスク管理には密接な関係があると私は思っています。

まず、そもそも習慣とはなんなのか。それは毎日のアクションの連続にすぎません。筋トレを例に挙げます。1日目に腹筋を30回、2日目に20回、3日目に20回……。これらを連続してみたときには、「筋トレが習慣化している」とみえますが、分解すれば毎日腹筋をするという選択をしているのにすぎないのです。一日でも欠けてしまうと習慣にはなりません。つまり、「その日少しでもやれるにはどうしたらいいか?」と考える必要があるのです。

しかし、人はその日の体調や天気によって、やる気が下振れ、上振れします。つまりやる気には頼れません。そこで重要になるのが仕組みです。タスク管理は、毎日のアクションがしっかりと自分が思ったとおりにできているかを把握するためのロジックなのです。

日々実践しているタスク管理術

ノートに記録
以下では、私が日頃より仕事で実践しているタスク管理術についてご紹介します。

1.自分の行動を記録し数値化する

タスク管理でもっとも重要なのは、タスクや仕事にどれだけ時間をかけているかを可視化することです。タスク管理には2つの思い込みが存在します。それが……

 ・やり切ったと思いこんでいて、実はたいして時間をかけていないパターン   ・やっていないと思いこんでいて、実は多くの時間やっていたパターン 

行動を記録し数値化することで、思い込みと事実のズレをなくせるため、「やっているつもりなのに、全く目標達成に追いつかない」という状況を改善できます。

方法は非常にシンプルで、例えば「筋トレをする」「資格の勉強」など、それぞれのタスクにかかりそうな時間を目標値として左側に、ストップウォッチやタイマで測った実数値を右側に記載します。こうすると、いわゆる「やったつもり」の思い込みが数字となって可視化されます。

風呂、食事、支度など生活にかかる時間を記録する必要はなく、習慣化に費やした時間だけ記録しましょう。記録するのは紙でもエクセルでも構いません。記録を続けていくと、徐々にですがどのくらいの時間を消費しているか時計を見なくても分かるようになり、時間にシビアになっていきます。

2.傾向を把握し、原因を分析する

記録が蓄積されたら、「残業があった日は、筋トレしている時間が少ない」「たっぷり睡眠をとった次の日は、英語の勉強の時間が多い」など、自分の行動パターンが見えてきます。変数を増やすほど、分析精度はあがります。一時期、私は天気・体調・気温も記録していました。ただ、これは相当マメじゃないと苦痛になるので、行動記録が楽しいと思えてきたら試してみましょう。

3.ささいな新しいチャレンジを文章化する

モチベーション管理というところでいうと、かけた時間だけでなく筋トレなら「5回多く腕立てできた」「10kg重いベンチプレスを上げられた」など、その日チャレンジできたことを明文化するようにしています。変化がないと人はマンネリ化して飽きてしまいます。今日できたチャレンジを振り返ることで、そこから新しい学びやひらめきが生まれ、習慣化のモチベーションにつながります。

4.大きな作業は最小単位まで細分化する

英会話、筋トレ、ジョギング、どれも今すぐ必要なことではありません。自ら主体的にチャレンジをすることは、自己投資であり「重要だけど緊急性が低いこと」なのです。そのため、初足を踏み出せる設計をしてあげる必要があります。私がよくやるのは「タスクの細分化」です。

例えば、ジョギングだと、以下のように細分化できます。

・スポーツウェアに着替える
・靴を履く
・準備運動をする
・走る
・走った後のストレッチ(お風呂)
・普段着に着替える

このように、細分化することで行動のハードルを大きく下げられます。スポーツウェアに着替えてしまえば、「せっかく着たんだし走るか」という心理になり、ジョギングをするという行為につながる可能性が格段に上がります。

いかがでしたか?習慣化がうまくできないのは「情熱」が足りないのではなく、習慣化を補強する仕組みやロジックがないからです。本日紹介したタスク管理術を使えば、より具体的に、着実に、習慣化するまでの進歩が見えるようになるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。