ライターが書けなくなるスランプ「ライターズブロック」を克服するには

月に10万字~15万字ほど書いている、ライターの古都りえ@writer_kotorieです。

私は多いときで1日10,000文字、少ないときで2,000文字程度、職業柄毎日何かしら文章を書いているワケですが、2月初旬のある日、突然何も書けなくなってしまいました。

パソコンに向かっても手が動かない、それどころか頭が真っ白になって焦る焦る……。その時はそれが「ライターズブロック」といわれるライターのスランプだと知る由もなく、ただただ焦っては落ち込んでいました。

けれど、今こうしてまた文章を書けるようになったということは、ライターズブロックを脱出できたということ。つらかった時期を乗り越えて、また楽しく書けるようになったのです。

そこで今回は、ライターの死活問題にもなりうるライターズブロックの症状を知り、実際に行った対処法について、私の体験談を交えながらお伝えしようと思います。

ある日何も書けなくなる

2月のある日の朝、いつものようにパソコンの電源を入れつつ、スケジュール帳で今日の仕事の予定を確認しました。そのあと、さぁ書こうと思いながら真っ白なwordを開いてみましたが、いくら考えても1文字も書けない。

「あれ?なにこれ。何を書くんだっけ?」

そう思いながらクライアント様にいただいた資料を見てみると、内容は把握できていることに気づきました。書く内容は分かってる、だけど書けない……。

しょうがないので一旦パソコンから離れ、たまった家事をやっつけていればまた書けるようになるだろうと思いつつ部屋に掃除機をかけ、またパソコンに向かいましたがやっぱり書けない……。焦りを感じつつ「締め切りはまだ先だし、今日は書くのを諦めよう」。そう思ってその日は書くのをやめました。きっと明日の私がなんとかしてくれると思いながら。

でも次の日もその次の日も書けない……。インプットすれば書けるかと思い本を読んでみましたが、そのうち「なんで私は書けないのに、本の著者はこんなに大量の文章を書くことができるんだ!」と思うようになって、本さえも読むのが嫌になってしまったんです。今思うと、書けない焦りから気持ちが荒んでいたんですよね。

ライターズブロックの症状と原因

1文字も書けなくなるライターズブロックを経験した私。当時を振り返ってみると、さまざまな症状があらわれていたことに気づきました。

  • パソコンの前で頭が真っ白になる
  • 書こうとする気力はあるのに書けない
  • 文章を読むのが嫌になる
  • 何から書き始めれば良いのかわからない
  • だんだん書く気力がなくなる

これがライターをおびやかすライターズブロックの症状です。私はこの症状すべてに襲われていました。

また、ライターズブロックになった原因を自分の胸に聞いてみると、やはり思い当たるのはストレスと体や脳にたまった疲れです。これをなんとかしないと何も書けなくなると思った私はライターズブロックの対策を考えてみることにしたのです。

文章が書けなくなる「ライターズブロック」の対策

文章が書けなくなる怖さにおびえつつも、以下の4つの対策を実行してライターズブロックを乗り越えることができました。

  • スランプに陥っていることを認識する
  • 思い切って休む
  • 小さなことから始める
  • 誰かにスランプだと打ち明ける

ひとつずつ見ていきましょう!

スランプに陥っていることを認識する

大前提として、書けない日々が続いてしまったらスランプに陥っている自分を認めることが重要です。書けないものは書けないと認めること。また、これまで順調だった人でもスランプに陥ることがあるんだとわかると、意外にストンと気持ちが楽になるものです。

元大リーガーのイチローさんもスランプに陥ることがありましたよね。その時にいくつか名言を残しています。

「結果が出ないとき、どういう自分でいられるか。決して諦めない姿勢が何かを生み出すきっかけをつくる」
「打てない時期にこそ、勇気を持ってなるべくバットから離れるべきです。勇気を持ってバットから離れないと、もっと怖くなるときがあります。そういう時期にどうやって気分転換をするかは、すごく大事なことです。」

ん?よく読むと「決して諦めない」と「バットから離れるべき」の2つの解決策がありますよね?これをライターに例えると、「パソコンにかじりついてでも書くべき」「パソコンから離れて気分転換することが大事」の2通りの解決策があることがわかります。

私はこのイチローさんの2つの名言を読んだとき、あのイチローさんでさえスランプの時にはこんなに迷っていたんだと思ったんです。「今はスランプなんだ」「スランプに陥るのは自分だけじゃない」そう思い、なぜか気持ちがすごく楽になったのを覚えています。書けないときはスランプだと認めること、まずはこれが大切だと思います。また、「こんなことが長く続くわけがない」と自分自身に言い聞かせることも大切です。

そのうえで、しっかり休んで回復を待つか、コツコツと毎日続けて自ら回復に向かうかどちらかを選択すればスランプを脱出できます。

思い切って休む

自分がスランプだと認識したら、思い切って休んでみると意外と気持ちがスッキリするものです。仕事をしなければいけないという焦りを感じるかも知れませんが、休むときは思い切って休む。

パソコンの前に座るのもやめ、納期が迫っていなければ一切書くことをやめてしまいます。神様から休暇をもらったと思ってしっかり休むことも大切なのではないかと思います。

私も近場の温泉に行ってのんびりリフレッシュしました。納期さえ守れば少しくらい休んだっていいじゃないですか。だってあのイチローさんでさえバットを置いて気分転換したのですから。

小さなことから始める

休んでリフレッシュしたいとはいえ、ライターの場合は締め切りがあります。何があっても原稿を落とすわけにはいきませんので、もし納期が迫っているなら決して諦めずにパソコンにかじりつくしかありません。

書けなくてもいいからパソコンの前にとりあえず座る。wordを開いてみる。まずは1文字でもいいから書いてみる。このように作業をひとつずつ細切れにして時間をかけてやってみる。そうすると、いつのまにか1,000文字くらいは書けるようになっています。

私もパソコンにかじりついて書いてみると50文字くらい書けるようになり、だんだん弾みがついて1,000文字くらいは書けるようになって、気がつけばスランプを脱出することができました。

ライターが書けないのは死活問題です。書けるようになるまで、まずはほんの小さなことでいいので始めてみましょう。

誰かにスランプだと打ち明ける

スランプのときは誰かにスランプだと思い切って打ち明けてみると、意外と他のライターさんもスランプの時期があったと知ることができます。悩みを共感してもらえると気持ちが救われますよね。

また、自分一人の考えでは及ばなかった解決方法をスラッと教えてもらえるかもしれません。

まとめ

今回はライターのスランプであるライターズブロックについて、私の体験談をもとに克服方法をお伝えしました。スランプはライターだけのものではなく、だれでも陥ってしまう可能性があります。

スランプを脱出するには、まず自分がスランプだと認識することがとても大切。その後、思い切って休んでリフレッシュするか、パソコンの前に座るなど1つずつで良いので、事を進めるかのどちらかです。

締め切りが迫っているなら後者しか方法はありませんが、自分がスランプだと認めてしまうと意外と書けるものですよ。休めるときは休む、小さなことから始めてみるなど今の自分にできることを見つけると、きっとライターズブロックを乗り越えられますよ。