習慣化のコツは「やらないことを決める」こと!やらないことリストを作ろう

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人は何かを習慣化しようとする時、「〇〇をしよう!」と新たな習慣を取り入れることだけを考えがちです。

しかし、 忙しさを理由に継続できずに挫折してしまう… このような経験したことはありませんか。

この多くは、新しい行動を習慣化するために”普段の日常に無理やり新しく行動する時間を詰め込み”1日のスケジュールに無理があることにあります。

この記事では、習慣化を始める前に、やらないことを決めて時間を確保する方法と、習慣化を成功させるコツについて紹介します。

「習慣化」とは、どういう状態なのか

「習慣化」とは、その行動を意識せずに自然とできている状態のことを指します。
朝起きたら歯を磨いたり、一日の終わりにはお風呂に浸かったり、無意識に行動していたり、思考を繰り返す状態になることです。

習慣化に失敗する状況

習慣化に失敗する状況は、その行動が継続できず日常に定着しなかったことを指します。
主な原因としてあげられらるのが「目標設定が高すぎる」「日常の変化が大きい行動を短期間で習慣化しようとしている」「”頑張る!”という気合や根性で継続しようとする」の3つです。習慣化の失敗がある一方で、失敗の原因になる行動さえしなければ、どんな行動でも習慣化することは可能になります。

習慣化には時間が必要

習慣化に必要な期間は、平均で66日。
普段の生活から変化が大きいほど習慣化に要する時間は増え、変化が小さい行動の習慣化は18日、変化が大きい行動の習慣化は254日かかるという研究結果があります。
参考:How are habits formed: Modelling habit formation in the real world

例えば、ジョギングやヨガ、読書なら30分、英会話やブログなら1時間、資格試験や受験など勉強ならもっと多くの時間が必要といった具合で、日常の変化や行動自体の難易度により習慣化に必要な時間は増えていきます。

時間の作り方

1日が24時間であることは変えようがありません。あなたの毎日は、仕事や学業、家事・育児などで大半が占められています。そこに新たな習慣をとり入れようとする時、早起きをしたり、寝る時間を遅くするなど、睡眠時間を削ろうと考えがちです。しかし、まずは今のあなたの生活に無駄な時間はないか、必要がないことをやってしまっていないか、という観点で一日のタイムテーブルを見直して時間を作ってみましょう。それが「やらないことを決める」ということです。

やらないことを決めることが、時間の有効活用になる

じつは一流と呼ばれる成功者の多くが、「やらないこと」を決めています。例えば、アップルの創始者であるスティーブ・ジョブズ。彼はいつも、黒いハイネックにジーンズという服装です。それは、「洋服選びに時間をかけない」と決めていたからです。仮に、毎日10分かけたとして、1ヶ月で300分(5時間)、1年にすると60時間になります。やらないことを決めることで新しくできた時間が、新しいアイデアを考え、経営の決断をするために充てられてきたのです。

あなたの「やらないことリスト」を作る

これを読んでいる方の多くは、「ToDoリスト」には馴染みがあると思います。しかし、今回は「ToDo(やること)リスト」とは逆の「やらないことリスト」を作ってみましょう。すると、「やらないこと」に時間を使っていることも出てくるかと思います。まずは、この「やらないことリスト」に書かれていてもやってしまっていることを確実にやらないことが一日の時間を作る第一歩です。「やらないこと」を確実にやらないことで、驚くほど一日の時間が増えます。ここで作った時間を「新しい習慣」のために使うのです。

やらないこと、やりたくないことを書き出してみる

「やらないことリスト」の作り方は、まず紙とペンを用意します。そして、あなたが「やらないこと」、「やりたくないこと」を書き出します。紙とペンを使う理由は、書いて可視化することで、整理がしやすくなるからです。

  • やらないこと:やらないと決めていて、実際にしていないこと
  • やりたくないこと:今はしているけど、やめたいと考えていること

例えば、食べ過ぎない、お酒を飲み過ぎない、タバコを吸わない、大声で怒鳴らない、スマホゲームをしない、家は買わない(賃貸でOK)、汚い言葉遣いをしない、睡眠時間を削らない…規模の大小にこだわらず、どんどん書き出します。思いつかない人は、毎日していることを書き出して、「本当に必要?」、「もっと減らせない?」、「誰かに頼めない?」といった視点で見てみてください。20から30個ほど出れば、順調です。

書き出したリストの中から10個を選ぶ

書き出したら、新しい習慣を習慣化するために貢献度の高そうなものを10個選びます。習慣化には時間が必要なので、それを「やらない」ことで、時間が増えたり、ムダな時間の削減に繋がります。そして、おおよその時間を見積もって書いてみましょう。その時間がが新しい習慣化に使える時間になります。もちろん、10個以上になっても構いません。重要なのは、「やらないことリスト」を作り、実行していくことにあります。完成したリストは、手帳にメモするなどして、意識しながら実行しましょう。

習慣化のコツは、時間や量を決めて少しずつ実行すること

あなたのやらないことが決まったら、いよいよ新しい習慣をとり入れていきます。行動心理学に、「インキュベートの法則」というものがありますが、これは「新たに習慣にしたいことを21日間続けていけば、無意識にできるようになって習慣化できる」という法則です。
しかし、最初から理想の状態を作ろうとすると高確率で挫折してしまうので、まずは少しずつ始めることをオススメします。行動と目標を決めたら継続しやすい時間や量からスタートしましょう。

時間や量を決め、少しずつ始める

例えば、朝30分間のジョギングを習慣化したいとしましょう。まずは朝起きる時刻と、走る時間(距離)を決めます。そして、最初の1週間は、定刻に起きて3分の1の距離を走ってみます。そして翌週は半分から3分の2、3週間目は目標通りに入る。このように、少しずつ様子をみながら、理想の状態に近づけていくのです。
大切なことは継続することです。継続するコツは、食事や歯磨きのように既に生活習慣となっているものに、くっつけて時間を設定することです。「◯◯をした後は××する」ルールを設定します。

例えば、大掃除もいきなりはじめるのではなく、計画を立てて順番に行うことが大切です。

モチベーションを保って続けるコツ

やる気やモチベーションを保つために有効なことは、自分へのご褒美を用意したり、仲間と一緒に続けたりすることです。手軽な方法としてSNSに投稿するのも良いです。目標を公言することは目標達成率を高めることに繋がります。「おはようございます!早起きして、ジョギングをはじめました」と、ジョギング中に咲いていた花の写真などを添えて投稿すれば、友達は「いいね!」を押して、応援してくれるでしょう。同じように、朝活をしている人を探して、フォローしたり、ハッシュタグを付けて習慣化したいものに取り組んでいる仲間を作るのこともオススメです。

習慣化に役立つおすすめの本5選

気合や根性で行動を続けようとしても挫折率が高いです。
「習慣化するための知識」を本からインプットしておくことで、実際に行動を継続する際に役に立ちます。
「習慣化の基本的」について学ぶことで、より「習慣化したい行動」の継続に役立てましょう。

理想の人生をつくる習慣化大全

 

意思や根性に頼らず習慣化できる方法について、「行動」「思考」「感情」「環境」の4つの習慣で述べています。

元々コーチングを行っていた著者が「継続できない」ことについて着目して、技術による継続するメソッドを開発。「習慣化コンサルタント」として「継続する技術」を紹介しています。

短期間で〝よい習慣〟が身につき、人生が思い通りになる! 超習慣術

 

メンタリストDaiGoさんによる「目標設定のしかたから、無意識のうちに習慣化できるようになるまでの方法」について書かれています。

本書では、習慣化作りに対する3つの誤解があるということです。

  1. 習慣づくりはつらい
  2. 自分の行動は自分の意志でコントロールしている
  3. 習慣をつくるには強い意志力が必要

三日坊主防止テク、挫折がなくなるメンタル術、家族やパートナーの悪い習慣の直し方まで…これ1冊であなたの毎日は完璧になる!勉強、筋トレ、ダイエット、貯金、健康法…努力も気合も必要なし!誰でも自動的に目標達成できる効果99%の習慣化テクニック。

今日がもっと楽しくなる行動最適化大全

 

精神科医である樺沢紫苑さんによる「仕事においても健康においても最適な1日を過ごすために必要な行動」についてビジネスパーソン向けに書かれた本です。

“”一人のビジネスパーソンが、仕事においても健康においても最適な1日を過ごすために必要な行動を紹介。
それに加え最適な学習方法や最適な睡眠の取り方などビジネスマンに限らず子供や老人でも役に立つような情報も盛り込んでいます。
イラストだけでわかるパート1、最新学術理論を用いたパート2、この2部構成だからこそ、子供から大人まで老若男女が理解できる! ””

習慣超大全――スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法

 

スタンフォード大学の行動科学者であり、行動デザイン研究所の創設者兼所長によって、「誰でもどんな分野でも、行動を変えて定着させられる科学的方法」について紹介された本です。

本書では、『行動の最小化とルーチン化を駆使して、行動の「モチベーション・能力・きっかけ」の諸要素を調整することで、あらゆる行動を続けることもやめることも可能になる』と述べていて、科学的な観点から習慣化に活かせる内容となっています。

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

 

今回の記事で述べている「やらないことを決める」について関連する本です。
本当に重要なことを見極め、それを確実に実行するための方法について述べられています。

やることが多い現代だからこそ、やらないことを決めて、「本当に重要なこと」に集中することが重要です。

新しい行動を習慣化するために、一日の行動を把握してやらないことを決める

習慣化のために「やらないこと」を決めることについての紹介でした。

新しい行動の習慣化の流れは次のとおりです。

  • 「やらないことリスト」の作成
  • 一日のスケジュールで「やらないことリスト」に書かれたことはしない(「習慣化したい新しい行動」を行うための時間を確保)
  • 「習慣化したい新しい行動」の時間や量を決めて、少しずつ行う
  • 「習慣化したい新しい行動」を継続できるようモチベーションの管理

新しい習慣を身に付けたいのは、何かしらの目的や望む成果があるからです。
しかし、まずは「新しい行動を継続して習慣化することをゴールする」ことから始めましょう。
「新しい行動の習慣化」をゴールにすることで、「望んだ成果が出ず、苦しい思いして挫折する」ことを防いでくれます。そして、習慣化した行動がきっとあなたの目的や望む成果をもたらせてくれます。